- 200万円貯金できるって聞いたけど本当?
- 自腹を切ることはある?
- 現地での生活費や住居費はどうするの?
海外で生活したり活動するには、お金が必要になりますよね。
青年海外協力隊を終えたあと、日本での再就職や生活費。
JICAでは協力隊員が心身健康に活動でき、帰国後も社会復帰ができるように
手当の制度がたくさん用意されています。
青年海外協力隊に参加するために、自分の貯金を崩すことはありません。
私は青年海外協力隊としてヨルダンに2年間派遣されていましたが、
支給された手当のおかげで、生活のために自腹を切ることはありませんでした。
国内手当が貯金されていたので、帰国後の再就職や引っ越しにも困りませんでした。
この記事を読めば
2年間でもらえるお金のすべて
について知ることができます。
青年海外協力隊は200万円以上支給される
青年海外協力隊に2年間参加すると、自分の銀行口座に200万円以上振り込まれます。
お金の内訳は以下の3つです。
- 帰国後の生活や再就職ための手当(国内手当)
- 派遣国に行くための準備金(支度料)
- 日本から海外への引っ越し代(移転料)
帰国後の生活に使う国内手当
国内手当は2年間で最高212万円振り込まれます。
青年海外協力隊の活動を終えたあと、日本での再就職や引っ越しなどでお金が必要になりますよね。
そのための国内手当です。
国内手当は以下の3つの種類があります。
- 本邦支出対応手当
- 帰国初動生活手当
- 帰国社会復帰手当
ただし国内手当を受け取るには、以下の条件どちらかに当てはまる必要があります。
- 無職または退職して協力隊に参加した人
- 職場に籍を置いたまま参加(現職参加)だが、無給の人
つまり、JICA以外のところから給料をもらっていると、国内手当はもらえないということです。
各手当と金額はコチラ👇
無職 (雇用保険非受給者) | 無職(雇用保険受給者) および無給の現職参加 | |
本邦支出対応手当 (毎月国内口座に振り込み) | 40,000円/月×訓練期間 55,000円/月×派遣期間 | 40,000円/月×訓練期間 55,000円/月×派遣期間 |
帰国初動生活手当 (帰国後一括支給) | 10,000円/月×派遣期間 | 10,000円/月×派遣期間 |
帰国社会復帰手当 (帰国後一括支給) | 20,000円/月×派遣期間 | 不支給 |
例えば…退職して参加し、現地で2年間活動する場合
合計 | ||
本邦支出対応手当 (毎月国内口座に振り込み) | 40,000円×2か月(訓練期間) 55,000円×24か月(派遣期間) | 80,000円 1,320,000円 |
帰国初動生活手当 (帰国後一括支給) | 10,000円×24か月(派遣期間) | 240,000円 |
帰国社会復帰手当 (帰国後一括支給) | 20,000円×24か月(派遣期間) | 480,000円 |
計 2,120,000円 |
国内手当は自分が持っている国内口座に振り込まれます。
手当のために、新しく国内口座を開くことはありません。
帰国後に口座に200万円以上のお金があれば、就職活動や引っ越しも心配なく行えますね。
渡航準備のための支度料
すべての派遣国、一律9万円支給されます。
スーツケースやバックパック、パソコンなど、渡航や活動で必要なものを準備するために支給される手当です。
派遣前訓練が終わったあとに、国内口座に振り込まれます。

引っ越しのための移転料
だいたい10万円前後。
これは派遣国によって支給額が異なります。
なぜなら日本から派遣国までの距離は、協力隊員によって違うからです。
- アジア・大洋州は9万円前後
- 中南米・中東・アフリカ・欧州は11万円前後
移転料は、日本から派遣国宛てに生活に必要なものを国際航空郵便や船便で送ったりするときに使います。
もちろん使い道は自由です。
支度料と同じく、訓練期間が終わったあとに、国内口座に振り込まれます。

国内口座に振り込まれる総額はなんと約231万円
支給されるお金は「給料」ではない
青年海外協力隊はボランティアのため、もちろん無償です。
なので「給料」や「報酬」という位置づけではなく、
あくまで手当です。
青年海外協力隊員が
- 心身健康に活動ができるように
- 帰国後も社会復帰ができるように
支給されるお金です。

派遣期間中は生活費や住居費が支給される
派遣期間中の食事や日用品、住居費など、生活に関わるものに対しても手当があります。
国によって物価は異なります。
そのため生活費や住居費の支給額は、派遣国によって違います。
海外手当
海外手当は主に、
- 現地生活費
- 住居費
の2種類がもらえます。
心身健康を保つために、健康管理手当も任期中1度だけもらえます。
現地生活費

派遣国によって支給額が違いますが、1カ月300ドルから700ドルくらい支給されます。
食事、日用品、光熱費、通信費、交通費など生活に関わるものすべてに使います。
活動期間中の3カ月ごとに、3カ月分が振り込まれます。
ボランティアが派遣国に到着後、現地で銀行口座を開設し、そこに米ドルで振り込まれます。
派遣中に、国の物価に変化があれば支給額も変化します。
私の派遣先、中東ヨルダンの場合…
1カ月600ドルで、派遣2年目あたりから650ドルに上昇しました。
600ドル×12カ月=7,200ドル
650ドル×12カ月=7,800ドル
24か月合計 15,000ドル
日本円で約1,650,000円。
※2017年当時の1ドル110円として計算
2022年現在は世界的な物価高騰の影響もあり、全体的に支給額が上昇していることが考えられます。

支給額は派遣国の公務員の給料が目安になっているとか…。

住居費

派遣国と住む地域によって上限がありますが、家賃が全額支給されます。
私が住んでいたヨルダンの地方都市の場合…
住居費は1カ月350ドルだったので、
350ドル×24か月=8400ドル
日本円で約924,000円。
※2017年当時の1ドル110円として計算
住居費も同じく、3カ月ごとに3か月分が現地の銀行口座に振り込まれます。
ボランティアが直接大家さんへ、現金で支払います。

住居は安全面や機能面を考えて、現地のJICAスタッフと決ます。

健康管理手当
派遣国の区別なく、一律350ドル前後。
日本円で約38,500円。
心身の健康を保つために、活動期間中の中間あたりに1度だけ支給されます。
日本とは異なる生活環境のなかではストレスが大きいです。
そのためボランティアが健康に活動ができるように支援する費用です。
※2017年当時の1ドル110円として計算

言葉、生活習慣、価値観などすべて違うからストレス対策は本当に大事!


派遣国での生活費は足りる?
結論、足ります。
念のため自分で用意した米ドルをいくらか持っていきましたが、一度も使いませんでした。
物価は日本と同等か安いものの方が多いです。
2017年当時のヨルダンの物価(現地生活費は1カ月71,500円支給)
水500ml 約45円
ビール300ml 約510円
お米2キロ 約510円
バス 約100円
ポケットWiFi(通信費) 1カ月80ギガ 約3400円
ヨルダンはイスラム教の国なので、アルコール類は日本に比べて高かったです。
しかし嗜好品を買いまくったり、外食や服などに散財しなければ、支給される現地生活費で十分やりくりできます。
私は派遣された地域がヨルダンの地方都市ということもあって、娯楽も少なく、大きな出費といえば通信費を払うくらいでした。
自炊をしていたため、食費は1カ月1万円も使っていないです。
電気・水道代は大家さんと交渉して定額にしてもらっていました。
ガス代を含めても光熱費は1カ月約3,000円でした。
贅沢をしない限り、生活費はかなり安く済みます。
そのため帰国前には400ドル以上、現地の銀行口座に残りました。
まとめ:青年海外協力隊参加で自腹をきることはない。
派遣国によって支給額は異なりますが、2年間で1人当たり400万円以上の手当が支給されています。
- 国内口座に振り込まれる国内手当の総額は200万円以上。
- 現地の口座に振り込まれる海外手当の総額は200万円以上。(派遣国により異なる。)
- 派遣期間中の生活は手当ですべてやりくりできる。