- 大学生だけど参加したい
- 資格がなくても応募できる職種が知りたい
- 倍率が低い職種を見つけたい
この記事では大学生・無資格・実務未経験でも応募できる職種や、倍率が低い職種をまとめました。
- 元青年海外協力隊員
- ヨルダンの支援学校とリハビリ施設に配属
- 子ども専門の理学療法士
- 30代女性
結論から言います。
- 青少年活動
- コミュニティ開発
- 環境教育(3つの中で倍率が一番低い)
- 体育
- 理科教育
- 数学教育
青年海外協力隊の選考試験は、大学生や実務未経験でも多くの人が合格しています。
記事では、各職種の活動内容や倍率について解説しています。
また各職業に合格した人の特徴についても、私の経験を元に紹介します。
これから協力隊の仕事を探す人は、今回紹介する職業を参考にしてください。
【3つ】大学生・無資格・実務未経験で応募できる職種
大学生・無資格・実務未経験で青年海外協力隊に応募できる代表的な職種は以下の3つです。
- 青少年活動
- コミュニティ開発
- 環境教育
この3職種は学歴問わず、20歳以上であれば応募できる案件が多いのが特徴です。
活動内容も幅広く、一般案件のなかで最も倍率が高い職種です。
それぞれの職種について、以下の3項目に分けて解説していきます。
- 活動内容
- 倍率
- 合格者の特徴
青少年活動
活動内容
困難を抱える青少年に向けて、生活や自立、職業訓練や社会復帰の支援をします。
例えば以下のような活動です。
- 読書の推進
- 日本語・英語の指導
- 性教育の指導 など
青少年活動は、様々なアプローチ方法で心の育成を図る「情操教育」が主な活動内容になっています。
倍率【2022年春募集】
要請数 | 42件 |
応募件数※ | 366件 |
合格者数 | 37人 |
倍率 | 9.9倍 |
やはり倍率が高いですね…。
青年海外協力隊は第3希望まで職種・案件を選ぶことができます。
例えば、以下のような選び方です。
- 第1希望は青少年活動の案件A
- 第2希望はコミュニティ開発の案件B
- 第3希望は青少年活動の案件C
そのため、無資格・実務未経験で応募できる案件が多い青少年活動などの職種は、多くの応募者が選びやすい職業になっています。
毎回応募件数が集中します。
合格者の特徴
私が協力隊に参加して出会ったことのある青少年活動の隊員は、小学校教員や企業で実務経験を積んでいる人がほとんどでした。
大学生はかなり少数でしたが、過去に海外ボランティアの経験があったり教員免許を持っていました。
- 教員免許の取得見込み
- バイトなどで学習指導の経験あり
青少年活動と似ている案件も多くあり、倍率も半分くらいに下がる傾向があります。
コミュニティ開発
活動内容
コミュニティ開発は地域住民の生活改善や収入向上、地域の活性化を目的とした活動です。
例えば以下のような活動です。
- 観光関連の開発・助言
- 地場産品の生産支援
- 生活インフラの維持・管理
地域課題や文化を理解し、人と人を繋ぐコミュニケーション能力が求められます。
倍率【2022年春募集】
要請数 | 54件 |
応募件数※ | 416件 |
合格者数 | 49人 |
倍率 | 8.5倍 |
合格者の特徴
青少年活動と同じく、マーケティング業界や観光業界で実務経験を積んだ隊員が多かったです。
私が出会った隊員の中で、大学生や新卒のコミュニティ開発はいませんでした。
- 農学系大学を卒業または見込み
コミュニティ開発に似ている要請もあり、倍率も下がる傾向があります。
ねらい目?環境教育
活動内容
「ゴミ問題」「自然保全」「環境理解」を目的に、地域の課題改善に向けての活動します。
例えば以下のような活動です。
- ゴミの分別回収・3Rの普及活動
- 学校での環境教育
- コンポストの作成・導入
青少年活動やコミュニティ開発にくらべて、大学生や新卒が応募できる案件が多いのが特徴です。
倍率【2022年春募集】
要請数 | 32件 |
応募件数※ | 179件 |
合格者数 | 32人 |
倍率 | 5.6倍 |
無資格・実務未経験で応募できる職種の中で、最も倍率が低いです。
合格者の特徴
環境関連の学問を学んだ人だけでなく、環境関連とは違う仕事をしていた人も参加していました。
青少年活動やコミュニティ開発に比べると大学生や新卒が多かったです。
【専門資格の条件あり】新卒が合格しやすい職種3つ
専門資格を持っていることが条件ですが、新卒が合格しやすい職種を3つ挙げます。
- 体育
- 理科教育
- 数学教育
私の経験上、これから紹介する職種は他の職種にくらべて新卒が多かったです。
教員免許や指導経験が必要な場合が多いですが、自分の経験と一致すれば応募できる要請があります。
体育
活動内容
小・中・高校での体育の授業指導を行ったり、教育省やスポーツ局でのカリキュラム改善、住民へのスポーツの啓発活動を行います。
例えば以下のような活動です。
- 体育の授業を担当
- 体育の意義・理解促進
多くの要請で保健体育の教員免許が条件になっています。
倍率【2022年春募集】
要請数 | 36件 |
応募件数※ | 58件 |
合格者数 | 31人 |
倍率 | 1.9倍 |
合格者の特徴
保健体育の教員免許を持った、スポーツジムのインストラクターや現役の体育教師、新卒が参加しています。
私の経験上、体育隊員の2~3割は新卒でした。
体育で考えている方は野球や卓球、ソフトボールなど各競技の職種も検討してみてください。
競技経験が数年必要ですが、教員免許やスポーツ指導の資格がなくても応募できる要請があります。
倍率も下がる傾向があります。
理科教育
活動内容
小・中・高校の理科の教員として活動します。
教員養成学校の学生に指導することもあります。
例えば以下のような活動です。
- 中等学校で化学の授業を担当
- 物理・生物の授業を担当
多くの要請で理科の中学・高等学校教諭が条件になっています。
教員の実務経験がなくても、塾などでの指導経験があれば良いという案件もあります。
倍率【2022年春募集】
要請数 | 10件 |
応募件数※ | 16件 |
合格者数 | 6人 |
倍率 | 2.7倍 |
合格者の特徴
化学系の企業に勤めていた人や現役の理科教員、新卒が参加しています。
実務経験がない場合はJICAで技術補完研修があるため、教員としての知識や技術を身に着けることができます。
数学教育
活動内容
小・中・高校の数学の教員として活動します。
教員養成学校の学生に指導することもあります。
例えば以下のような活動です。
- 進学校で数学授業の支援・補助
- 数学授業の担当
多くの要請で数学の中学・高等学校教諭が条件になっています。
倍率【2022年春募集】
要請数 | 9件 |
応募件数※ | 14人 |
合格者数 | 4人 |
倍率 | 3.5倍 |
どんな人が合格している?
教育関係ではない企業で働いていた人や現役の数学教師、新卒が参加しています。
まとめ:大学生・無資格・実務未経験でも参加できるが、倍率は高い
- 大学生・無資格・実務未経験で合格しやすいのは環境教育。
- 専門分野の教員免許があれば、選択肢が広がり倍率も下がる。
- 指導経験を積むためにアルバイトやボランティアも視野に入れる。
- 実務経験があった方が合格率は確実に上がる。